三菱UFJ銀行は1日、2020年度の新卒採用を530人とする方針を明らかにした。今年4月は960人が入行しており、約45%減る計画だ。三井住友銀行は600人を採用する計画で、今年4月の入行者数667人から約1割減る。超低金利の継続で厳しい事業環境が続くなか、店舗の統廃合やIT導入による業務効率化を進めており、採用も一段と絞る。
三菱UFJ銀の採用数は、旧東京三菱銀行と旧UFJ銀行が合併して誕生した06年以降で最も少なくなる。合併後のピークだった07年度と比べると、約4分の1の規模に縮小する。
各行はインターネットバンキングの普及などを背景に、店舗を少ない行員でも運営できる次世代型に転換している。こうした効率化で従業員の負担感が増すことも予想され、三菱UFJ銀は、今春闘で組合側の要求を上回る1%のベースアップ(ベア)を回答し、やる気を引き出す施策も打ち出している。