太陽光パネルを無償で貸与 京セラと関電が新サービス

記者会見で写真に納まる京セラの谷本秀夫社長(左から2人目)と関電の岩根茂樹社長(同3人目)ら=27日午後、大阪市
記者会見で写真に納まる京セラの谷本秀夫社長(左から2人目)と関電の岩根茂樹社長(同3人目)ら=27日午後、大阪市【拡大】

 京セラと関西電力は27日、家庭用の太陽光パネルを新築戸建て住宅に無償貸与し、太陽光発電を導入しやすくするサービスを今年秋に始めると発表した。新たに運営会社を設立し、関東、中部エリアからサービスを展開。2024年度までに4万件の契約獲得を目指す。

 新会社は「京セラ関電エナジー合同会社」(京都市)。資本金は1千万円で、京セラが51%、関電が49%を出資する。

 利用者には、京セラの太陽光発電システムが自宅の屋根に初期費用なしで設置され、発電された電気は料金を支払って自宅で使う。電気が不足した場合は関電から購入する。システムは原則10年の契約期間終了後に無償譲渡され、発電した電気は自家消費したり売電したりすることができる。

 京セラがシステムの販売や設置工事、メンテナンスを担い、関電は安定供給に注力する。新会社は4月に設立し、夏ごろに料金やサービスの詳細を公表する。

 関電の岩根茂樹社長とともに大阪市内で記者会見を開いた京セラの谷本秀夫社長は、「価格面でも魅力のあるサービスを提供していく」と話した。

 京セラは太陽光事業の業績不振が続いており、新サービスの展開で収益改善を図る狙いもある。