日本酒ラベル 京都造形芸術大学生がデザイン

新しいラベルの日本酒「英勲鬼ころし」を手に取る齊藤社長(左)と池川さん(中央)=京都市左京区
新しいラベルの日本酒「英勲鬼ころし」を手に取る齊藤社長(左)と池川さん(中央)=京都市左京区【拡大】

 齊藤酒造(京都市伏見区)が海外で販売する日本酒「英勲 鬼ころし」のラベルに、京都造形芸術大(同市左京区)の学生が考案したデザインが選ばれ、同大学で15日、発表・試飲会が開かれた。新ラベルを貼った商品は今春からカナダで販売される。

 海外で市場拡大を狙う齊藤酒造と、カナダで同社商品を扱うアクシスプランニング(本社・バンクーバー)が、海外市場で大きな購入動機となるデザインに若い感性を生かそうと、産学連携授業として平成29年から18人の同大学情報デザイン学科の学生とともにラベルデザインの考案に取り組んできた。

 新ラベルは、「鬼」という漢字をモチーフに黒いラインと赤くにじんだ点とで構成され、陳列時のインパクトなどを考慮し、力強さの中に和を感じさせるデザインとなっている。

 デザインした同学科4年の池川明日香さん(22)は「選んでもらってうれしい。海外での視点は日本人とは違っているのでリサーチに力を入れました。このデザインと商品が多くのカナダの人たちに届くことを祈っています」と喜びを語った。

 齊藤透社長は「店頭では5秒で買う気にさせないといけない。(池川さんのデザインは)モダンかつオリエンタルで、心地よい驚きが感じられた」と評価した。同社は今後、同大学と商品デザインだけでなくマーケティングなどの展開を模索していく。