中国減速が直撃 ルネサスは工場2カ月停止へ 景気動向指数悪化 (1/2ページ)

 1月の景気動向指数の一致指数が3カ月連続で悪化した背景には、中国経済の減速などによる輸出の不振があり、日本企業の間では在庫調整などで国内での生産を抑制する動きが強まっている。半導体大手のルネサスエレクトロニクスは今春以降、国内の主要6工場で約2カ月間の生産停止を決めており、先行きの不透明感が増している。

 「下期(平成30年10月以降)に入り米中貿易摩擦の影響が鮮明になってきた」

 川崎重工業の富田健司副社長はこう指摘する。川崎重工は中国向けロボットを中心とする「精密機械・ロボット」事業の31年3月期の受注見込み額を、当初の2450億円から100億円引き下げた。

 また三菱電機は中国での産業機器事業が想定を下回り、31年3月期業績予想を下方修正。皮籠石(かわごいし)斉(ただし)常務執行役は「特に12月以降、減速が目立つ」と説明する。30年10~12月期は中国での売上高が前年同期比22%減となった。

 新日鉄住金の中村真一副社長も「米中貿易摩擦などで世界経済に不透明感が出ており、産業機械など一部産業の輸出が落ちている傾向がある」と警戒する。

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