福島・郡山に地元ワイン産声 復興加速へ

完成したワインを口にする生産農家の人々=5日午後、郡山市
完成したワインを口にする生産農家の人々=5日午後、郡山市【拡大】

  • 新しいワインを囲む地元農家のみなさん=5日午後、郡山市
  • ワインづくりに関わった地元農家。中央にはできあがったワインがある=5日午後、福島県郡山市内(内田優作撮影)

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興を目指し、福島県郡山市で始まったワイン生産事業で初の地元産ワインが完成し5日、お披露目された。

 三菱商事復興支援財団の支援で立ち上げた「ふくしま逢瀬ワイナリー」が、地元農家とワイン用ブドウを育て昨秋、収穫したブドウ約7トンから醸造した。

 初出荷したのは、ロゼに赤、白の3種類を750ミリリットル入りで4700本。赤と白は醸造所で発売するが、ロゼは県内のほか東京の「日本橋ふくしま館 MIDETTE」でも10日から売り出す。

 郡山市には、これまで地場ワインはなく、新たな特産品として生産から加工、販売まで行う「6次産業化モデル」として期待されている。「フルーティーで口当たりもいい」と好評で、ブドウ農家の橋本寿一さん(74)は「あと2年で5万本はつくりたい」と意気込んでいた。