関空、台風被害から半年 4月には連絡橋完全復旧 防災の対策本部も (1/2ページ)

新しい橋桁の設置作業が完了した関西空港連絡橋=2月14日午前
新しい橋桁の設置作業が完了した関西空港連絡橋=2月14日午前【拡大】

 昨年9月に関西国際空港が台風21号の影響で甚大な被害を受けてから、4日で半年となった。浸水による停電、連絡橋へのタンカー衝突で一時約8千人が関空島内に孤立したが、被害を受けた施設は異例の早期復旧が進み、旅客数も回復。新たな防災態勢を確立する取り組みも始まっており、関空は関西の空の玄関口としての元の姿を取り戻している。

 破損した南側の橋桁2本(計約190メートル)が撤去された連絡橋は2月に再設置が完了。今月7日からは上下各3車線中、各2車線に拡大する。各3車線での完全復旧は、当初予定の大型連休前から4月上旬に前倒しできる見込み。

 国際線、国内線を合わせた旅客数は被災した9月に前年同月比でほぼ半減したものの、10月以降はプラスを維持。昨年1年間の総旅客数は前年比3%増の2894万人と、年間で過去最高を更新した。

 今回の災害を教訓とした防災対策も進んでいる。関空を運営する関西エアポートは4月から、非常時に航空会社や官公庁など30の関係機関による「総合対策本部」を設置する体制を整える。利用客らが一時孤立したことを教訓に、関係機関との情報共有と連携を強化する。今月5日には関係機関が集まった初の訓練が行われる。

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