MRJの国交省試験開始 飛行の安全認証取得へ

三菱航空機のMRJ(共同)
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 国産初のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)を開発中の三菱航空機(愛知県豊山町)は4日、国土交通省のパイロットが操縦して安全性を審査する飛行試験が米国で始まったと明らかにした。運航に必要な国の認証取得への最終段階に当たり1年程度かかる見込み。平成32年半ばを目指す初号機納入へヤマ場を迎えた。

 関係者によると、米ワシントン州にある三菱航空機の拠点から現地時間3日に試験機が離陸し、エンジンの機能の一部を確認した。他の試験項目も準備が整い次第実施する。

 三菱航空機は豊山町の製造拠点で、改良した新型機2機を生産しており、今年中に試験に追加投入する予定。旧型機では確認できなかった項目もテストが可能となり、「型式証明」と呼ばれる認証取得に全力を挙げる。

 三菱航空機は当初MRJの初号機納入を25年に予定していたが、開発が難航して納入時期を5度延期している。