スウェーデン商用車大手ボルボ子会社のUDトラックス(埼玉県上尾市)は12日、走行エリアを限定し全ての操作を自動化できる大型トラックを報道陣に初公開した。同社が開発した試作車で、来年に顧客の物流事業者と連携し日本国内で実証運行を実施。平成32年までに国内市場を皮切りに実用化することを目指す。
公開した試作車はUDトラックスが主力の大型トラック「クオン」をベースに開発。自動運転の水準は米運輸省などの分類で完全自動運転の一歩手前「レベル4」に相当し、ボルボの自動運転技術も取り入れた。
この日は上尾工場(同)内のテストコースで、港湾や工場内での輸送を想定したデモ走行を実施。運転手がハンドルから手を離した状態で発進した試作車は、搭載したレーダーやカメラなどで周囲の状況を検知しながら、事前に学習した経路を正確に自動走行した。
今後とも、自動運転の高精度化に向けた技術開発を加速。来年の実証走行でも技術を磨いて、レベル4の自動運転トラックを32年までに特定用途で実用化することを狙う。