ミニバン、トヨタ車体に移管 意思決定迅速化 委託から変更

 トヨタ自動車は28日、グループのトヨタ車体(愛知県刈谷市)に委託していたミニバンや小型バスなどの開発や生産を、今月から同社への移管に切り替えたと発表した。委託では権限がトヨタ自動車にあったが、移管後はトヨタ車体が主体になって業務を進める。

 意思決定を迅速化して競争力を高める。

 トヨタ車体は富士松工場(刈谷市)でミニバン「ノア」「ヴォクシー」、いなべ工場(三重県いなべ市)で高級ミニバン「アルファード」、子会社の岐阜車体工業(岐阜県各務原市)で商用車「ハイエース」、小型バス「コースター」など人気車種を手掛けている。

 これまでトヨタ自動車とトヨタ車体の2社に業務がまたがり手続きに時間がかかったり、試作品を何度も作り直したりしてコストが膨らんでいた。生産台数は引き続きトヨタ自動車が計画する。「ランドクルーザー」など大型スポーツ用多目的車(SUV)は委託の形式を続ける。