【トップは語る】高木工業 スポーツ事業で安心のブランド構築


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 □高木工業社長・高木茂さん(69)

 --スポーツ事業(事業ブランド=VIP・TOPグループ)に参入して43年目を迎えた

 「1975年に日本初のインドアテニススクール『VIPインドアスポーツクラブ』を設立したのが始まり。草分けとして責任を持って取り組んできた。初心者用の半面コートや効率の良いレッスン、けが防止を可能とする可動式仕切りネットの特許を取得した」

 --テニススクールのモットーは

 「レッスンは『楽しく、やさしく、美しく』をモットーに行っている。そのためコーチやフロントといったスタッフは他にはない人材をそろえており、選手養成よりファミリーや初心者に楽しくテニスを続ける環境を提供している。仲間ができるし、親、子、孫の3代にわたる会員もいる。会員継続率は90%を超える。スタッフの創意工夫のたまものだ」

 --横浜に進出した

 「昨年10月に日本のテニスの発祥地、横浜に開校することができた。歴史ある会社のステータスとして誕生に執着してきた。周辺にテニススクールがある中で会員も増えており、横浜市民にとって生活する上で必要な場所にしていきたい。これで直営と委託合わせて9施設となったが、今後は人材育成に注力し層を厚くする」

 --もう一つの草分けである人材サービスは

 「1929年の創業以来培ってきた経験と実績が認められ、多くのお客さまを抱えている。しかし人材サービスはいわば受注生産で、依頼を受けてから人材を募集するが人手が足りない。丁寧な面接など採用をしっかり行い、ES(従業員満足度)も高めていく必要がある。また、スポーツ事業で地域住民にとってなくてはならない存在となり『高木なら安心』というブランドを構築し、人材の紹介につながればと思っている」

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【プロフィル】高木茂

 たかぎ・しげる 立正大経営学部卒。1969年高木組(現高木工業)入社。91年取締役、2000年社長。東京都出身。