産業用ロボット大手のファナックは9日、山梨県忍野村の本社地区に射出成型機などの工場3棟を新増設すると発表した。投資額は総額170億円。中国の携帯電話メーカーによるプラスチック加工向け射出成形機の需要拡大に対応。生産能力を現在の月産400台から600台に高める。
射出成形機の工場の延べ床面積を現在の2万4000平方メートルから9月末までに5万平方メートルに拡張する。る。スマホ用カメラレンズは、カメラの高性能化や高精細化が進み、高品質のレンズを作り出す射出成形機の需要がここ数年拡大している。
さらに、旺盛な設備投資需要に応えるかたちで、産業用ロボットの部品を生産する新工場を9月末の完成を目指して建設する。月産能力1000台分のロボット部品や射出成形機の部品なども手がける。
このほか、任意の形状に板金材料を加工できるワイヤカット放電加工機の工場も11月末までに延べ床面積を現在の7000平方メートルから1万3000平方メートルに拡張。生産能力を1・5倍の月産150台に上げる。