「東芝テレビ、3年で黒字化」 海信集団、販売拡大に意欲

インタビューに答える中国の家電大手、海信集団の周厚健会長(共同)
インタビューに答える中国の家電大手、海信集団の周厚健会長(共同)【拡大】

 中国の家電大手、海信集団(ハイセンス)の周厚健会長は共同通信の取材に応じ、買収した東芝のテレビ事業について、日本市場でのシェアをさらに高めると述べ、3年以内に黒字化させる目標を示した。海外でも販売拡大を目指すとした。

 周氏は「東芝はブランド力が高く、技術も優れている。海信との補完関係も大きい」と説明。「(日本市場での)東芝のテレビのシェアを引き上げたい」と意気込みを示した。東芝のブランド名を全世界で利用する権利も得ており「世界各地でブランド力をできるだけ早く発揮させたい」と述べた。

 買収前の東芝のテレビ事業は赤字が続いていた。周氏は「最も重要なのは人だ。各人がエネルギーと才能を十分に発揮できる組織づくりに力を注ぐ」と強調。販売拡大と合わせ「3年以内の黒字化は必須だ」と語った。日本で組織的な人員削減は行わないとした。

 海信は2016年、シャープのブランドのテレビを米国などで販売する権利を獲得。周氏は「販売量も収益力も以前より向上した」とし、シャープブランドの活用が成功しているとの考えを示した。

 米国などでの販売権をめぐる、シャープとの係争については「双方が既に取り下げた」との認識を示した。(北京 共同)