中部電力は1日、9月に一部運転を開始した西名古屋火力発電所(愛知県飛島村)を公開した。最新鋭のガスタービンを採用し、熱からエネルギーを取り出す指標の熱効率は「62%以上」と世界最高水準。同社の従来の最高(58.5%)を上回り、ギネス世界記録への申請も検討している。
同発電所は液化天然ガス(LNG)を燃料にガスタービンを回し、その際に出た排熱を使って蒸気タービンでも発電する複合サイクル方式。2つのタービンを回す上、燃焼温度が高い1600度のガスタービンを採用したことで熱効率を上げた。
9月に1基が稼働し、2基目も来年3月に運転を開始する予定。2基が動けばLNG消費量はほかの発電所に比べ年50万トン削減し、二酸化炭素(CO2)排出量も140万トン減らせる見込み。
長尾和彦所長は「最新鋭の設備で、発電所の競争力を高めたい」と述べた。