ドコモ、「変態端末」の精神で逆襲 ガラケー技術応用、独自スマホを続々投入 (1/3ページ)

NTTドコモが発表した2画面を備えるスマートフォン「MZ-01K」=10月18日、東京都中央区
NTTドコモが発表した2画面を備えるスマートフォン「MZ-01K」=10月18日、東京都中央区【拡大】

 NTTドコモが独自のスマートフォンの開発に力を入れ始めた。米アップルなど世界のスマホメーカーや各国の携帯事業者が注目する折り畳み式を、海外通信企業の技術も取り入れていち早く開発。第1弾として年明けに2画面の折り畳み式スマホ「M」を投入する。さらに3画面折り畳み式なども構想中だ。ドコモはインターネット接続サービス「iモード」時代に日本独自の進化を遂げて「ガラケー」と呼ばれた従来型携帯電話を多数生み出したものの、海外展開には失敗。これを教訓に、海外企業と手を組んで開発した独自色ある次世代スマホで世界の携帯市場での存在感を高める。

 変態端末の“遺伝子”

 「ほら」

 今夏、無線技術者として日本初の携帯電話開発に携わったドコモの吉沢和弘社長が森健一執行役員に見せた古い資料には「未来の携帯電話」として、今のスマホのような端末のコンテ図が描かれていた。その資料は、数字のみを表示する携帯電話しか世になかった1990年代前半のものだったという。

 「あ、やはり、ドコモの前身(エヌ・ティ・ティ移動通信網)の時代から、こういう未来の携帯電話を開発する思いは魂としてあったんだと感じ、社長から大きく背中を押してもらった」

 森氏は、将来のスマホ構想を吉沢氏に説明した際のこんなやり取りを打ち明けた。

「ガラケー時代に変態端末を開発した精神が…」

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