アップル人気背景、製品価値の3割が「ブランド」 国連専門機関が発表

発売されている「iPhoneX」
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 国連専門機関の世界知的所有権機関(WIPO)は22日までに、製品における技術、デザイン、ブランドなど「無形資本」の価値が上昇しており、価格の約3割を占めているとの報告書を発表した。背景には米アップルのiPhone(アイフォーン)といった世界的に人気を集める商品の流通がある。

 WIPOは、アイフォーン7の場合、本体価格のうち42%がブランド料などとして販売元の米アップルに支払われていると分析した。

 2014年に食品、電子機器など19分野の製造業者が無形資本から得た収入は計5兆9千億ドル(約660兆円)に上るという。製品の価値は労働力と、材料などの「有形資本」、「無形資本」で構成され、00~14年に販売された製品の平均約30%が無形資本だった。

 報告書によると、アイフォーン7では材料は価格の22~27%、流通費は15%だった。スマホ業界では特許、商標、デザインといった無形資本の重要性が高まっている。(共同)