経営再建中の東芝を除く電機大手7社の平成29年4~9月期連結決算が31日、出そろった。最終損益はソニーや日立製作所など5社が増益となり、シャープが黒字転換した。エレクトロニクス関連の事業環境が好調だったほか、構造改革などで各社の収益体質の強化も進んだ。
収益の伸びが顕著だったのはこの日決算を発表したソニーだ。4~9月期の本業のもうけを示す営業利益と最終利益はともに過去最高だった。30年3月期予想も上方修正し、営業益は前期比2.2倍の6300億円と20年ぶりに最高を更新する見通しだ。
スマートフォンのカメラに使う画像センサーなど半導体事業が想定を上回り、カメラやテレビ事業などでも高付加価値製品への転換が進む。
日立も4~9月期の営業益と最終益が過去最高。半導体製造装置や情報通信システムなど主力事業が好調で、事業売却などの構造改革も寄与した。
パナソニックは家電やスマホ用部品の供給が順調で営業益は10.4%増だが、最終益は前年同期に法人税負担が減って利益が膨らんだ反動で減益となった。