【神鋼会見詳報】(3完)「風土的なもの感じられても仕方ない」 不正はBtoBに集中 (1/3ページ)

性能データの改竄問題などで会見し、頭を下げる神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長。左は勝川四志彦常務執行役員=13日午後、東京都港区(飯田英男撮影)
性能データの改竄問題などで会見し、頭を下げる神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長。左は勝川四志彦常務執行役員=13日午後、東京都港区(飯田英男撮影)【拡大】

 《神戸製鋼所の不正をめぐる質疑応答は、1時間を超えてなお続いた。川崎博也会長兼社長は企業文化をただす質問に、「風土的なものを感じられるのも仕方ない」とうなだれた》

 --社内で問題が発覚してからすでに1カ月半たっているが、現時点で原因や対策は考えられないのか

 川崎博也会長兼社長「原因や対策をまだ考えていない、ということはない。たとえば本社部門のマネジメントに問題があったと考えている。また現物監査をどうしたのか、工程余力はどうだったのか…。1カ月以内に原因分析と対策をまとめるよう経産省から指示されたので、鋭意進めたい」

 --トップとしての反省を聞きたい

 川崎氏「鉄鋼事業部門は民民契約に関する自主点検も始めさせ、それを本社で監査するという組織を4月に始めた。それなのになぜアルミ・銅事業では適用しなかったのか、それも要因の一つだと考えている。私自身の判断も原因の一つだと推測している」

 --不正の背景に納期や作り直しにかかるコストなどのプレッシャーはなかったか

 川崎氏「ないとはいえない。上からは指示していないが、お客さんのニーズに対する生産工程余力、検査行程の自動化などが十分だったのか、現在そこを調べている」

「(納入先は)取引上の守秘義務がある」