日産自動車、NEC、マンション管理の大京アステージ(東京都)は29日、首都圏1都6県のマンションに電気自動車(EV)用の充電器を設置する実証実験を行うと発表した。日産が新型EV「リーフ」を9月に発表するのに合わせた普及促進策の一環。
日産によると、EVの個人購入者はこれまで、大部分が一戸建て住宅の居住者。背景には、マンションの場合、充電器の設置に管理組合が難色を示すケースが多いことがあるという。経済産業省もEV普及の工程表で集合住宅への充電器設置が重要と明示している。
日産などは実験で、管理組合との交渉を個人でなく、ノウハウのある専門会社が行った方がスムーズに進むかどうかなどを検証する。日産は実験結果を踏まえ、マンション居住者の購入支援策を整備し、EVの購入者層の拡大につなげたい考えだ。
実験では、大京アステージが管理するマンションに住み新型リーフを購入した人のマンション内の駐車スペースにNECが充電器を設置する。管理組合との設置交渉は大京アステージが請け負う。対象は1マンションにつき1人で先着計10人。
1基約150万円の設置費用は国の補助金のほか、日産の販売店も資金支援する。車の所有者の負担は充電器の基本料(月額1080円)と電気代のみで済むという。