品質管理や工程改善、納期短縮など、ものづくり現場で抱える課題は、ケース・バイ・ケースで多岐にわたり、その解決策を見いだすことは難しい。産業革新研究所のものづくり課題解決サイト「ものづくり.com(ドットコム)」は、そうした課題解決につながるヒントを数多く紹介。2012年3月のサイト開設以来、登録会員数は1万人を超え、ものづくりで悩む中小企業者らの期待に応えている。
◆改善方法を共有
このサイトは産業革新研究所の熊坂治社長が、大手電機メーカーで技術者として工程管理など生産性向上に取り組んだ経験から生まれた。「改善に役立つ方法はたくさんあるのだが、それが共有されていないため、結果としてその方法が使われていない」ことに気づき、社内のホームページにその改善策を載せたのが、「ものづくり.com」の土台となっている。
サイト自体の運営は、専門家からの協賛金などでまかなっている。
使い方は簡単だ。無料会員登録すると「Q&Aコーナー」を利用できる。製造業が抱える課題についてサイトを通じて質問すると、サイトが契約している経営コンサルタントや弁理士などから回答が寄せられる仕組みだ。希望する専門家から個別の相談も受けられる。