ジャパンディスプレイの茂原工場【拡大】
経営難が続く中小型液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)の再建を支援するため、みずほ銀行など主力銀行3行が1100億円の融資枠を設ける調整に入ったことが27日、分かった。JDIの筆頭株主で政府系ファンドの産業革新機構が返済を保証する見通しで、公的な信用力を背景に資金面を支える異例の形となる。
JDIは主力のスマートフォン向け液晶パネルの市況悪化などから、純損益が2017年3月期まで3年連続で赤字に陥っている。収支を抜本的に改善するため、来月にもまとめる再建策では、工場の統廃合や人員削減といったリストラを盛り込む見通しだ。
主力3行は、みずほのほか三井住友銀行と三井住友信託銀行。融資枠は「コミットメントライン」と呼ばれる契約で、一定の範囲内で銀行が融資を実行することを約束する。