スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」の配信が日本で始まってから、22日で1年を迎える。社会現象ともいえる盛り上がりは沈静化したが、利用者数は依然として高水準だ。ゲームをしながら移動することで交通事故などの危険性が指摘された一方、被災地支援や店舗の集客などで示したゲームの新しい可能性が注目されている。(高橋寛次)
市場環境分析のヴァリューズによると、実際にポケモンGOで遊んでいる利用者数は今年6月時点で442万人。昨年7月の配信当初の1100万人から6割減だが、ゲームアプリでは2番目に多いという。
収益力も依然高い。アプリ調査会社、米アップアニーのデータでは「iPhone(アイフォーン)」向けが配信から3カ月間、日本国内のアプリ収益ランキングで10位以内を維持。その後、一時は60位以下に下がったが、今月上旬には8位にまで回復している。
ゲーム雑誌「ファミ通」を発行するGzブレインの浜村弘一社長は「世界中で人気があるポケモンというキャラクターに、拡張現実(AR)やGPS(衛星利用測位システム)を利用した位置情報など新しい要素を組み合わせた」と分析。登場するポケモンの大幅増加や定期的な新機能追加、イベント開催も人気維持に一役買っているようだ。