ハリウッド版「ゴースト・イン・ザ・シェル」仕掛け人が語る日本の知的財産を世界に出す方法 (1/3ページ)

フィロソフィア代表取締役社長の藤村哲哉氏
フィロソフィア代表取締役社長の藤村哲哉氏【拡大】

  • 実写版「ゴースト・イン・ザ・シェル」は藤村哲哉氏が手掛けた
  • ハリウッドでドラマ化が企画されている小説「ソードアート・オンライン」

 映画配給会社のギャガを率いて「マスク」「セブン」といったヒット作を送り出し、現在はフィロソフィア社長として日本の映画や映像産業のグローバル化に取り組んでいる藤村哲哉氏(64)。4月からデジタルハリウッド大学の特任教授に就任し、30年以上に及ぶ映像ビジネスで培った経験を後進に伝えようとしている。7月5日に同大で行われた公開講座では、漫画やアニメーション、キャラクターといった日本のIP(知的財産)を世界展開する上で必要なことを、2017年春に公開された「ゴースト・イン・ザ・シェル」のケースも交えて話し、独自性のある日本のIPが世界でより大きく受け入れられる可能性を訴えた。

 「『知名度と世界観』か『ストーリーのオリジナリティ』が契約成立の要件だ」。

 東京都千代田区にあるデジタルハリウッド大学の講座に立った藤村氏は、ハリウッドをはじめとした海外に日本のIPが売れる条件を、こう指摘した。知名度で挙げたのがカプコンのゲーム「バイオハザード」で、世界的な人気を受けてアメリカでミラ・ジョヴォヴィッチ主演による映画が作られヒットした。

 ストーリーのオリジナリティでは、周防正行監督の映画「Shall we ダンス?」や桜坂洋氏のライトノベル作品「All You Need Is Kill」を例示。アメリカにはない展開やストーリーの良さが評価され、「Shall we ダンス?」はリチャード・ギア主演でリメイクされ、「All You…」はトム・クルーズ主演で実写映画化されて全世界で3億7000万ドルの興行収入を確保した。

「日本は世界有数のIP大国だ」と藤村氏。ただ、その質や量に比例した海外進出が果たされているかというと難しい。メジャーなスタジオとの接触があまりなく、契約のやり方もよく分からないといった日本側の事情があり、気になったIPがあっても、どこに買いに行けばいいのか分からないといった海外側の事情があって、マッチングがうまくいかない。

「日本のIPをハリウッドで製作するのは良いことばかりではない」

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