チャレナジー 風力発電機開発で沖縄県から補助金

 風力発電ベンチャーのチャレナジー(東京都墨田区)は、沖縄県産業振興公社の「新産業研究開発支援事業補助金」に採択された。同公社から最大6000万円の補助金を交付され、台風のような強風下でも運転可能な新型風力発電機の開発を加速する。

 同社は、強風でも確実に発電できる次世代型の「垂直軸型マグナス風力発電機」の開発を進めており、昨夏から沖縄県南城市に実験機を設置して発電効率の検証などを目的とした実証実験を行っている。実験機の発電出力は1キロワットだが、同社では10キロワット機の開発に着手し、2018年度には10キロワット試験機を沖縄県内に建設し、実証実験を行う計画。今回の補助金は、この10キロワット試験機の製作に充てる。

 マグナス式はプロペラの代わりに、回転する円柱が風を受けたときに発生する「マグナス力」と呼ばれる力を使って風車を回し、発電する。円柱の回転数を制御することで風車の暴走を抑えることができるため、強風のなかでも安定して発電できる。プロペラ式の風力発電機は風速25メートルを超えると危険を避けるため停止させるが、同社の垂直軸型マグナス式は、風速80メートルでも発電できるよう設計している。