2017.6.24 05:00
国際廃炉研究開発機構(IRID)と東芝は23日、東京電力福島第1原発で溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しに向け、楢葉遠隔技術開発センター(福島県楢葉町)で、原子炉格納容器の一部の実物大模型を使って破損部分を補修する試験を前に、現場を公開した。試験は24日から行う。
第1原発では2号機などの格納容器が事故で一部破損している。政府と東電はデブリ取り出しによる作業員の被ばく対策のため、放射線を遮る水を格納容器内に満たす方法も検討しており、格納容器の下部にコンクリートを流し、破損部分を補修したい考えだ。
模型は高さ約12メートル、幅約20メートルで、格納容器下部にある圧力抑制室やそれを収めるトーラス室と呼ばれる空間の一部を再現。24日からの試験ではコンクリートポンプ車を使って約200立方メートルのコンクリートを圧力抑制室に流し込み、1カ月ほどかけて止水性能を確認する。