日本版の衛星利用測位システム(GPS)をつくるための政府の衛星「みちびき3号機」を、8月11日に鹿児島県の種子島宇宙センターからH2Aロケット35号機で打ち上げると、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業が15日、発表した。午後2~11時の予定。
さらに4号機を10月ごろに打ち上げる予定で、2018年度からは4基体制となり、米国のGPS衛星と合わせ、誤差の小さな位置情報の提供を始める。
3号機は15日、製造した三菱電機の施設(神奈川県鎌倉市)で報道陣に公開された。縦、横それぞれ2.2メートル、高さ3.8メートルの直方体。位置情報の提供に加え、災害時の被災者の安否確認や避難所の開設情報の提供も担うため、直径約3.2メートルの円盤形の通信用アンテナを搭載。赤道上空の高度約3万6000キロの軌道を回る。他の3基は、地上から8の字に見える特殊な「準天頂」軌道。政府は23年度をめどに、みちびき7基体制で、GPS衛星に頼らない日本独自のシステムをつくることを目指す。