東京電力福島第1原発3号機の原子炉格納容器を模したプールの中を移動するロボット=15日午後、神奈川県横須賀市【拡大】
国際廃炉研究開発機構(IRID)と東芝は15日、神奈川県横須賀市の施設で、東京電力福島第1原発3号機で水がたまった原子炉格納容器内部を調査する水中ロボットを報道関係者に公開した。調査は7月の予定で、溶け落ちた核燃料(デブリ)などの確認を目指す。
ロボットは円柱状で、直径約13センチ、全長約30センチ。格納容器の貫通部から入れてケーブルで遠隔操作する。後部のスクリューを回してゆっくりと水中を潜り、その様子から「ミニ・マンボウ」と名付けられた。強力なライトで周囲を照らしながら、前後に1台ずつ搭載するカメラで撮影する。
3号機では、原子炉を冷やした水が格納容器の底から約6メートルの高さまでたまっている。
この日は、実物大の格納容器を模した水深6メートルのプールで、映し出される画像を確認しながら担当者がロボットを操作した。
政府と東電は、今夏に決める号機ごとのデブリ取り出し方針に、今回の調査結果を反映させる。1、2号機では今年1~3月、格納容器内部にサソリ型のカメラ付き自走式ロボットなどを入れて調べたが、デブリの確認には至らなかった。