【高論卓説】AMED発足2年、医療の情報共有進む 未知の病気10以上発見 広がる治療の道 (1/3ページ)

2017.6.5 06:20

 医療分野における研究開発の司令塔として2015年に発足した国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が、成果を発表する初のシンポジウムを東京国際フォーラム(千代田区)で催した。5月29、30日の両日とも1000人の会場は満杯。京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長らの講演や展示のほか、私も登壇したパネル討論があった。

 AMEDは、文部科学省、厚生労働省、経済産業省に計上された医療の研究予算を集約し、基礎から実用まで一貫した研究費助成と研究開発マネジメントを担うためにできた。医薬品や医療機器の開発、再生医療など9つの統合プロジェクトを筆頭に、16年度は2300件の研究開発課題を支援している。

 シンポジウムでは、末松誠理事長が、研究費の機能的な運用や予算配分の問題点是正、国際化、データ・シェアリングなどの取り組みを報告した。

 また、「AMEDに期待すること」と題して、「難病のこども支援全国ネットワーク」の小林信秋会長、日本製薬工業協会の畑中好彦会長、テルモの昌子久仁子取締役顧問、それに私の4人が意見を交わした。

「伝える、見せる、つなぐ」という役割に期待

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