スマホに食われたカメラ…苦境続く業界「市場縮小は止まるのか」 ニコン希望退職募るも… (2/4ページ)

2017.6.2 11:38

国産初の中判ミラーレスデジカメ「GFX50S」=2月、横浜市のパシフィコ横浜(酒巻俊介撮影)
国産初の中判ミラーレスデジカメ「GFX50S」=2月、横浜市のパシフィコ横浜(酒巻俊介撮影)【拡大】

  • 平成29年3月期連結決算について記者会見するニコンの岡昌志副社長(右)=5月11日、東京都千代田区
  • 好調な売れ行きの富士フイルムのチェキ=東京都内
  • ソニーのミラーレス一眼カメラの新機種「α9」

 ニコンは昨秋、希望退職を募集。国内で1000人以上が応じたが、もう一段のリストラがないとはかぎらない。今年7月、創立100周年を迎えるニコンの現実だ。

逆風…ざっと5分の1に

 業界に吹く逆風の勢いが衰えない。カメラ映像機器工業会によると、2016(平成28)年の世界のデジカメ出荷台数は約2400万台。ピークだった2010(同22)年は約1億2100万台。ざっと5分の1に縮んだ。

 各社が声をそろえるように「スマホに食われた」ことに原因がある。米調査会社IDCによると、スマホの世界出荷台数は2016(同28)年だけでも14億7350万台。その一台一台に、コンパクトデジカメと遜色(そんしょく)ない性能のカメラが搭載される。その急速な普及の波に、カメラが「飲み込まれた」と話す関係者もいる。

 デジタル化が進んだ平成18年に、カメラ事業から撤退したコニカミノルタ。カメラ・フォト事業でピーク時には2685億円の売上高があったが、すでに複合機やヘルスケア事業に軸足を移して10年超がたつ。4月には医療用画像データなどの保管・管理システムを手がける「パナソニック・メディカルソリューションズ」を買収。その脱皮ぶりは祖業の面影がもう分からないほどだ。

攻める各社、高級化路線も

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