プレミアムフライデーが失敗した最大の理由 政府は“一石二鳥”を狙ったが… (1/5ページ)

2017.5.21 13:13

 ■15時に帰ったのは全体の約4%!

 2月24日、経済産業省や経団連の主導により、鳴り物入りで始まったプレミアムフライデー。月末金曜は15時の退社を促し、個人消費喚起を向上させるキャンペーンだ。当日夜のニュースでは、早く退社したビジネスパーソンたちが居酒屋で杯を交わす映像が流された。そしてプレミアムフライデー推進協議会事務局のHPを見れば、ロゴマーク使用申請企業・団体数が5000件を突破した報告や、各企業が実施するサービスが紹介され、順調な滑り出しを見せたようにも映る。

明るい時間から仲間と一杯。この光景は定着するのか。(時事通信フォト=写真)

明るい時間から仲間と一杯。この光景は定着するのか。(時事通信フォト=写真)

 同事務局が全国の正社員・非正規社員に行ったアンケート結果を発表した。プレミアムフライデー1回目(2月24日)に通常よりも早く帰った人は全体の17.0%。そのうち87.6%は「豊かな時間を過ごすことができた」と満足度が高かったことを強調している。

 しかし15時までに帰ったのは、早く帰った人のうち25.5%。つまり、全体の約4%にすぎない。「会社が推奨していた」という回答に至っては、たったの7.6%だ。調査会社インテージの「プレミアムフライデー事後調査」によれば、「職場で実施された」の回答は2.8%。「早く帰らなかった」の回答は、96.3%にものぼった。

 さらに2回目の実施は3月31日の年度末。3回目は4月28日のGW連休前。目立たなかったプレミアムフライデーを意識せず、普段通りに仕事する、何もしないで家に帰る、という人が多かったのではないか。参加者の少なさ、盛り上がりから見ると、スタートで躓いたことは間違いないだろう。

プレミアムフライデーが生まれた理由

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