日本郵政、巨額減損 豪物流苦戦 3000億~4000億円検討

2017.4.21 07:23

 日本郵政が平成29年3月期連結決算で、27年に買収したオーストラリアの物流大手トール・ホールディングスにからむ巨額の減損損失を計上する方向で検討していることが20日、わかった。減損処理の規模は3千億~4千億円程度とみられ、最終利益は3200億円の予想から赤字に転落する恐れもある。来週開催予定の取締役会で決定し、3月期業績予想を修正する見通しだ。

 日本郵政は27年5月、グループの日本郵便を含めた国際物流の強化などを目的に、トールを約6200億円で買収した。企業買収に伴い、計上する必要がある買収価格と買収先の純資産の差額(のれん代)は、昨年末で約3860億円にのぼり、ほぼ全額を処理する方向だ。

 日本郵政は約20年かけてのれん代を償却する予定だった。だが、資源価格の下落などから豪州の景気が鈍化。トールの業績も悪化し、買収当初の事業計画が達成できない状況に陥った。企業価値が大幅に低下したことから資産価値を低く見直し、のれん代を減損処理する検討に入った。

 日本郵政の長門正貢社長は「買収のタイミングが悪かったかもしれない。豪州は資源国だが、トールは資源安で苦戦している」と“失敗”を認めていた。

 上場から1年半足らずの日本郵政は、今回の減損処理により事業計画の見直しが必要となる恐れがある。与党関係者は「負債をスリム化し、第二の東芝となることを避けるべきだ」と述べた。

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