日立、「線虫」がん発見装置量産へ 尿を嗅ぎ分け、検査費1回数千円

2017.4.19 06:14

日立製作所が開発した線虫による自動がん検査装置の試作機=18日、東京都千代田区
日立製作所が開発した線虫による自動がん検査装置の試作機=18日、東京都千代田区【拡大】

 日立製作所は18日、体長が約1ミリの線虫に人の尿のにおいを嗅がせ、その反応からがんを発見する自動検査システムを開発したと発表した。2019年をめどに装置の量産化を目指す。1回数千円で、体への負担が少ないがん検査が可能になる。

 九州大発のベンチャー企業のHIROTSU(ヒロツ)バイオサイエンスと共同研究を進める。判定の精度は約9割に達しているといい、さまざまながんの種類も特定できるようにする。

 線虫は犬並みに嗅覚が鋭く、がん患者の尿に近づく一方、健常者の尿からは逃げる性質を利用する。日立が試作した装置は、線虫と尿の配置に加え、線虫の動き方の撮影や結果の解析を自動で処理する。

 画像診断などでは見つけにくい病巣を、1滴程度の尿で早期に発見できる。線虫は安く大量に増殖できるため、検査の基礎費用は1回100円から数百円にとどまり、装置のコストや人件費を加えても数千円に抑えられるという。

 ヒロツバイオサイエンスは全国各地に解析センターを設置する構想で、アジアでの需要を見込み、沖縄県にも設ける方針。10年後には世界で年約13億人が活用する可能性があるとしている。

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。