三井住友銀行は17日、先端技術を活用した未来型の店舗を東京・銀座で開業した。各種手続きの書類をなくし、振込先を行員に口頭で伝えて専用端末に署名すれば済むようにするなど利便性を高めた。待ち合いスペースにいすをゆったりと並べ、高級ブランド店などが並ぶ繁華街にふさわしい雰囲気を演出した。
専用端末は、画面上にタッチペンで記す署名の筆跡や文字を書くスピードで本人確認ができ、印鑑を持参しなくても口座開設や預金の引き出しができる。対面式ではなく、顧客の横に行員が寄り添って手続きができるブースも設置。堅苦しいイメージがある銀行に対し、親近感を持ってもらう工夫を凝らした。
この店舗は、松坂屋銀座店の跡地に20日全面開業する複合商業施設「GINZA SIX(ギンザ シックス)」の7階部分。三井住友銀で個人向け取引を担当する山下剛史執行役員は「銀座を手始めにペーパーレスの店舗を広げていきたい」と述べ、顧客の待ち時間を短縮する取り組みを進める考えを示した。