次世代パネル「有機EL」を採用したテレビをめぐり、日本市場で日韓メーカーによる戦いの火蓋が切られた。これまで韓国LGエレクトロニクスが独走してきたが、東芝が今月からフルハイビジョンの4倍の解像度をもつ4K映像に対応した製品を投入。パナソニックやソニーも年内の参入を計画する。迎え撃つ格好のLGも画質だけでなく音質にもこだわり、超薄型化を実現した新製品を4月上旬に発売し、対抗する考えだ。富裕層の買い替え需要や2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて競争が激化すれば、市場活性化につながりそうだ。
LG日本法人が発売する有機ELテレビ「LG OLED TV」の新製品3シリーズ4モデル(税別想定価格、50万円前後~100万円前後)は55型と65型があり、ピーク輝度は従来と比べ25%向上。色の再現性も約6倍に高め、次世代放送で採用される4K、8K映像の幅広い色域に対応する。
鳥の鳴き声が頭上から聞こえて、車のエンジン音が左右に流れるといった臨場感のある音響を実現するサウンド規格「ドルビーアトモス」を世界で初めて搭載した。
最上位モデルは薄さ3.9ミリで壁と一体化し、画面が宙に浮いているかのような雰囲気を演出する。日本法人の李仁奎(イ・インギュ)社長は「新しい視聴スタイルを提供したい」と意気込む。