■スタジオ撮影と遜色ない仕上がり
3月を迎えて、就職活動の準備で忙しくなる学生も多い。面接前のエントリーシートや学生証には証明写真が欠かせない。今回の「これは優れモノ」は、街角にある証明写真機を取材した。
◆画像データを活用
「写真館で撮った写真と遜色がないくらいに進化しています」と力説するのは大日本印刷(DNP)イメージングコミュニケーション事業部の大賀重信さん(41)。カメラレンズ本体のクオリティーや、デジタルカメラの目といわれ、人の網膜と同じ役割をするイメージセンサーの進化で、スピード写真などといわれた一昔前の証明写真機とは比べものにならないほど画像品質が上がっている。
「証明写真撮影では、ストロボ光が顔全体に最適に当たるようなライティングが重要です」(大賀さん)
スタジオのカメラマンがストロボや反射板(レフ板)などに気を配るのは、顔に影が入らない自然な画像にするため。DNPの証明写真機「Ki-Re-i(キレイ)」では、5灯のストロボをたくことで、スタジオと同条件に近づけている。「画像処理システムの進化で、肌質や肌色を修正することが容易になりました」と大賀さんは、肌を色白できれいに見せる補正が可能になったと説明する。被写体が男性の場合は、ひげそり跡を目立たなくさせたり、肌の色を浅黒くさせたりして、精悍(せいかん)なイメージにすることもできるという。