東京・赤坂の東京ミッドタウンにあるサントリー美術館で、学芸員として、展示会の企画や絵画、陶芸品をはじめとする美術品の保管を担当している。
主な仕事は国宝や重要文化財を含む約3000点の美術品の管理だ。傷まないように専用倉庫に保管している。鎌倉時代の螺鈿(らでん)や蒔絵(まきえ)を施した手箱や江戸時代に描かれた浮世絵やびょうぶなどもある。
絵などは乾燥に弱く、長時間置かれると「絵が描かれた紙が縮んでしわになったり、割れたりすることがある」。反対に湿度が高いところではカビが生える恐れがある。このため常に倉庫内の温度や湿度を確認する。
作品は展示するほか他の美術館にも貸し出す。その前に破損個所がないかよく点検する。絵画ならば、絵の具のはがれなどがないかを見る。