東京商工会議所は、中小企業を中心とした会員企業の情報通信技術(ICT)活用状況を調査し、結果をこのほど発表した。これによると、IoT(モノのインターネット)を導入している企業は6%、ビッグデータは3%、ロボットは3%と、ごくわずかで、中小企業での導入が遅れている実情が浮かび上がった。
その一方、「活用すべき分野がない」「活用したいが方法や効果がわからない」「無回答」といった否定的にとらえる企業が、7~9割にのぼっており、自社に導入することの有効性を判断できていない状況だ。
また、生産性の問題も調査したが、生産性の向上を図る上で重要と考えられる「事業計画」について、作成していない企業が41%を占める。特に赤字企業では58%が作成していない。また、売り上げが減少傾向の企業では、マーケティング担当部署がない企業が45%となっている。
東商では近く生産性向上委員会を開催し、さまざまな対策の検討を進めていくが、今回の調査結果を活用していく方針だ。