フリーペーパー「冬の時代」 R25の終焉が示す業界の苦境 (1/3ページ)

2017.3.2 14:23

若いビジネスマンや女性に支持された「R25」も時代の波には勝てなかった=2011年1月、大阪市中央区(田村慶子撮影)
若いビジネスマンや女性に支持された「R25」も時代の波には勝てなかった=2011年1月、大阪市中央区(田村慶子撮影)【拡大】

 フリーペーパーとして一世を風靡した「R25」がその歴史に幕を下ろす。出版不況のなか、印刷・配送費用に見合う広告収入が見込めず、フリーペーパーやフリーマガジンは休刊、廃刊が相次ぐ。WEB転換も容易ではなく、業界は「冬の時代」に突入した。

 かつて最大60万部を誇ったフリーペーパーの雄としては、なんとも寂しい幕切れの印象が残った。

 「皆様にはご迷惑をおかけすることを深くお詫び申し上げます」

 R25を運営する「Media Shakers(メディアシェイカーズ)」が1日に発表した1枚のリリースには、4月28日でR25を終了する告知と読者への謝罪が書かれていたが、終了にいたる経緯や理由は一切触れられていなかった。

 R25は2004年にフリーペーパーとして創刊。30歳前後のビジネスマン層を意識して、仕事、結婚、マネーなどの話題やニュースなどを隔週刊(当初は週刊)で提供してきた。最盛期には返本率2%前後という、無料情報誌でも「驚異的」(出版関係者)な数字をたたき出した。

 勢いに乗って、新社会人向けに「R22」、20代からアラサー女性をターゲットとした「L25」などの姉妹誌も発刊。その成功に刺激された参入も相次ぎ、フリーペーパーブームを牽引する存在だった。

記事の縮小が広告難を招く悪循環

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