精密機器大手7社の2016年4~12月期連結決算が13日、出そろった。円高が収益を押し下げ、6社が減収減益。半導体製造装置やデジタルカメラ事業で不振が続くニコンは最終赤字となった。17年3月期の業績予想については、ニコンとリコーの2社が下方修正。想定為替レートを円安方向に見直した結果、セイコーエプソンとオリンパスの2社が上方修正した。
ニコンはレンズ交換式デジカメ、交換レンズ、コンパクトデジカメの販売台数がいずれも前年同期を下回った。画像処理用のICに不具合が見つかり、延期していたコンパクトデジカメ「DLシリーズ」の発売も中止することを決めた。
今年1月末から募った希望退職の応募者は1143人に上り、これに伴う退職金などの費用約167億円を17年3月期決算に特別損失として計上する予定だ。
リコーは複合機などの販売が不調で、為替の影響を除いても前年同期比で2.8%の減収となった。構造改革の一環で、埼玉県八潮市にある事務機器や周辺機器の生産・設計拠点を来年3月に閉鎖することを決定している。
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