コーセーが美容室向け商品販売のミルボンと提携 合弁会社設立

2017.1.25 18:05

美容室向け化粧品の開発・販売で業務提携したコーセーの小林一俊社長(左)とミルボンの佐藤龍二社長=25日、東京都千代田区(井田通人撮影)
美容室向け化粧品の開発・販売で業務提携したコーセーの小林一俊社長(左)とミルボンの佐藤龍二社長=25日、東京都千代田区(井田通人撮影)【拡大】

 コーセーは25日、美容室向けにヘアケア商品や染毛剤を販売するミルボンと業務提携する、と発表した。6月1日をめどに共同出資会社を設立し、美容室での使用や販売に特化した化粧品を開発・販売する。コーセーでは、ミルボンと組むことで手薄だった美容業界向けの販売を強化する考え。

 新会社の出資比率は今後詰める。本社は東京に置き、両社から1人ずつ代表を派遣する。今後は「業務提携推進員会」を設置し、具体的な取り組みについて協議するほか、美容室向け以外の商品や人材育成、市場開拓でも協力を模索する。

 美容室の客数は少子化で減少傾向が続く。ミルボンの佐藤龍二社長は同日都内で開いた会見で、「化粧品を国内の新たな成長エンジンにしていく」と説明、自社のヘアケア商品などと一体で売り込む考えを示した。また、「日本で(コーセーと)作った成功モデルを海外に展開し、世界で戦える美容集団を具現化したい」とも述べた。

 一方、コーセーは1963年から仏ロレアルと美容室向けヘアケア商品を手がけていたが、2003年に提携を解消。現在は、子会社が手がける化粧品を除き、十分に市場へ浸透できていない。小林一俊社長は会見で「美容業界にもう一度進出したいと考えていたが、ベストパートナーに巡り合えた」と強調した。

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