日航、羽田-NY便4月から運航 “ドル箱路線”武器に反転攻勢

 日本航空は19日、羽田-米ニューヨーク(NY)便を4月1日から運航すると発表した。昨年2月の日米航空協議で配分された増便枠を活用する。経営破綻に伴う公的支援を受けた日航は、新規路線の開設が制限されていたが、新年度からは解禁される見通し。高い需要が見込める“ドル箱路線”を武器に、反転攻勢を強める構えだ。

 新たに開設するのは、午前10時40分に羽田を出発し同じ日の午前10時35分(現地時間)にNYに到着する便と、午後1時10分(同)にNYを出発して翌日の午後4時25分に羽田に到着する便の1日1往復。羽田路線の開設に伴い成田-NY便は1日2往復から1往復に減便するが、残す便の航空機材を大型化しファーストクラスを設ける予定。

 都心に近い羽田からの航空路線はビジネス需要が高いが、昨年夏まで米国路線の発着枠は深夜・早朝時間帯に限られ、現地到着時刻も深夜・早朝のNY便は利便性が低かった。

 日米協議の合意で今冬ダイヤでは昼時間帯が割り当てられたものの、公的支援を受けた日航は競争環境の適正化を名目に、今年度までは新規路線の開設について政府から制限を受けている。