高収益のビジネスモデル確立
飲食市場に特化したマーケティング支援を行う、favy(ファビー)は、低温調理した肉を提供する完全会員制の焼かない焼き肉屋「29ON(ニクオン)」の新店舗を東京・表参道エリアに開設する。これに先だってクラウドファンディングサイト「Makuake」を通じ、会員権の販売を開始した。
飲食業界では「おいしいものを作って良質な接客を行えば、それで客が集まるという認識を抱く傾向が強い」(高梨巧社長)という。顧客を呼び込む営業戦略も得意ではなく、開業から3年で7割が廃業するといわれている。
こうした現状を踏まえ、デジタルマーケティングの領域を代行しているのがfavyの主力業務。その一環として、月間1000万人が利用するスマートフォン向けのグルメの情報メディアを運営しているほか、ホームページの作成ツールなども提供している。ニクオンについては「実際の店舗運営を通じ、飲食店が高い収益を得るための新しいビジネスモデルを確立させる」(高梨社長)のが目的だ。
第1号店は10月に同・新宿エリアにオープンした。会員制、予約限定で単一のコースだけを受け付ける。稼働に当たっては表参道店と同様、クラウドファンディングを実施。年間1万4000円の会員券を募集したところ、開業前に710人のサポーターが集まり、940万円の資金を得て開店にこぎ着けた。