イートイン拡大、外食を侵食 コンビニ積極展開、飲食需要掘り起こし (1/3ページ)

ファミリーマート晴海センタービル店のイートインで飲食する利用者=2日、東京都中央区
ファミリーマート晴海センタービル店のイートインで飲食する利用者=2日、東京都中央区【拡大】

  • ファミリーマートでは地域を活性化するため、吉本興業と組み、イートインで寄席や漫才を行う取り組みも行っている(同社提供)

 コンビニエンスストアが店内で飲食できるイートインを設置した店舗を拡大している。これまでのコンビニは商品を売って終わりだったが、入れたての100円コーヒーや軽食を店内で飲食できるようにすることで新たな需要を開拓しようとしている。コーヒーショップやファストフード店などが顧客を奪われるケースも出ており、大手コンビニ各社によるイートイン拡大が外食業界にとって大きな脅威になる可能性もある。

高齢者や女性客増加

 「清掃負荷が重く、深夜のたまり場になりやすいため、以前はイートインの設置に積極的ではなかった」

 こう語るのはファミリーマートの幹部だ。

 それが一転して設置店舗を拡大している。2017年度末までに全国約1万8000店舗の3分の1に当たる約6000店舗にイートインを設置する方針だ。都心では2階がイートインの店舗を増やしており、ビジネスマンが商談で使い、女性客が1人でコーヒーを飲むケースが目立つ。地方や郊外の店舗では高齢者や主婦が集まる地域コミュニティーの場ともなっている。今春には吉本興業と組み、イートインで寄席や漫才を行う取り組みも始めた。イートインの効果についてファミマは「集客率が上がり、飲食需要を掘り起こせている」(広報)と話す。

 効果を高めるため、店内の品ぞろえも強化している。11月にはカップコーヒーと焼き菓子の新シリーズの展開も始めた。商品本部加工食品・菓子グループの小松正人マネジャーは「コーヒーの種類を充実させ、外食の顧客を取りたい」と意気込む。

コンビニのイートイン拡大のあおりを受ける外食業界

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