【遊技産業の視点 Weekly View】 (1/2ページ)

2016.12.3 05:00


【拡大】

 □ワールド・ワイズ・ジャパン代表 LOGOSプロジェクト主幹・濱口理佳

 ■市場シフトは「避けがたい変化」

 12月末の撤去対応について、警察庁保安課の津村課長補佐は行政講話で「警察が要請したものであることをよく理解いただきたい」と述べた。遊技くぎの問題と高射幸性遊技機の問題をごっちゃにしている業界関係者もいるが、たとえ遊技くぎ問題がなかったとしても遊技機の市場シフトは避けられない状況にあった。

 かねて、日本でのカジノ実現に伴う動きが、遊技業界にさまざまな角度から影響を与える可能性は指摘されてきた。また、2014年8月に厚労省からギャンブル依存症が536万人存在するという調査結果が出た後は、ギャンブルと娯楽であるパチンコ・パチスロの混同が加速した。さらに、ギャンブル依存症問題を掲げた団体が乱立。ホームレスの団体までが「ホームレスになる原因がギャンブル依存症にある」と主張するほど“依存症の一人歩き”が横行し、遊技への「のめり込み」が社会で問題視されるようになった。

 このような遊技業界を取り巻く環境変化を踏まえれば、ギャンブルと差別化を図るための対応は必須。その(社会に対して)分かりやすい手段が、行政にとっては「遊技機の射幸性を抑えること」であり、この対応がベストかどうかはさておき、遊技機の仕様変化を余儀なくされる事態を招いた。そう考えると、今回の市場シフトは具体的に業界内の誰のせいでもないし、ギャンブルと同一視されるような状態を放置してきた業界全体の責任でもある。さて、この市場変化は止めることができたのだろうか。

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。