日清医療食品は、常食・治療食ブランド「モバイルプラス」に、食材を細かく刻まずに食べやすくした介護食「モバイルプラスやわら御膳」を加えた。調理加熱後、急速冷却してチルド保存、提供時に再加熱する。このため病院や介護施設などでの作業負担が大幅に軽減できる。同社は来年冬、京都府亀岡市に新工場を稼働させる予定で、新しい介護食の普及を目指す。
介護食の主流である「刻み食」は、食べやすいように食材を細かく刻むため、見栄えがもう一つで食べづらかった。
やわら御膳では、調理法を工夫し、普通食と見た目が変わらず、高齢者の弱い力でも飲み込みやすくした。また、農学博士・管理栄養士の黒田留美子氏が考案した「黒田式高齢者ソフト食」の理論を活用し、硬さや粘り具合を数値化し、安全性を“見える化”した。