任天堂は11日、据え置き型ゲーム機「Wii U(ウィー・ユー)」の国内向けの生産を近く終了すると明らかにした。生産終了後は在庫がなくなり次第、販売を終える。来年3月に発売する新型ゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」に生産能力をシフトする。Wii Uのソフトの販売やユーザーサポートは継続する。
Wii Uは平成24年発売。世界で累計1億台以上を販売する爆発的ヒットを飛ばしたWiiの「後継機」とみなされた。しかし、ゲームソフトに大きなヒット作がなく乗り換え需要が盛り上がらなかった。円高とともに業績を圧迫する要因となっている。
任天堂が10月26日に発表した平成28年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比33.0%減の1368億円、本業のもうけを示す営業損益は59億円の赤字(前年同期は89億円の黒字)に転落。29年3月期連結決算の業績予想も引き下げ、売上高を4700億円(前回予想は5千億円)、営業利益を300億円(同450億円)とした。
決算発表会見の席上、君島達己社長は、新型機で「ビジネスのトレンドをスイッチ(切り替え)したい」と述べていた。