2016.11.10 05:55
AWSホールディングス・青木正之社長
ソフトウエアの開発業務を海外に委託するオフショア開発は、国内のITエンジニア不足と低コスト化のニーズから広がりをみせている。フィリピンでソフト開発を受託するAWSホールディングスは徹底した教育で高度なIT人材を育成し、顧客のニーズに応えている。青木正之社長は「『ゴー・グローバル・カンパニー』として、国益にかなう事業モデルを展開する」と自信をみせる。
--700人以上のフィリピン人エンジニアを抱えている
「当社のフィリピン法人となる前身の会社は1993年に設立され、20年以上にわたり高品質、低コストのシステム開発実績を積み重ねている。フィリピンではITは国家の重点産業と位置付けられ、ITアウトソーシングの売上高が急成長中だ。世界的なアウトソーシング拠点としてマニラ首都圏、セブ都市圏など、7都市が上位100位までにランクインしている。また、中国以外に生産拠点を持ちリスクを分散する『チャイナプラスワン』の最適地の一つとしても注目されている」
--人材育成の方法は
「フィリピン全土で理工系専攻の大学生を採用している。毎年約4000人が応募し、厳選した百数十人が合格する。このうち4割強がトップ3の大学出身者で占められている。合格者は当社研修センターで4カ月間、日本語とITスキルを身につける。宿題も多くハードだが日本語で書かれた仕様書が読める日本語検定4級レベルまで育成する」