■「料理を制するものがウェブ制す」?
ニューヨーク・タイムズといえば、米国で最も権威のある新聞だ。しかし、その事業の中で、いま最も成功しているといわれているのが2014年に立ち上げた料理レシピ集「NYT Cooking」だ。読者のニーズにきめ細かく応える「NYTベータ」と呼ばれる部門が進めている新規事業だが、料理のプロによる1万を超えるレシピ集が評判を呼び、関係者によると「ニューヨーク・タイムズのサイトの中で、最もよく読まれているコーナー」だ。
新興ウェブメディアの旗手ともいえる「バズフィード」にとっても、15年に開始した料理動画サイトの「Tasty(テイスティ)」は、事業の重要な柱である。今年8月には日本でもサービスをスタートさせているが、早回しで面白い料理レシピを紹介する動画は、女性の間で早くも評判になっている。
25日に東京都内で記者会見した創業者のジョナ・ペレッティ最高経営責任者(CEO)も、テイスティの成功を強調していた。