観客のスマートフォンなどに情報を送り、スポーツ観戦をより楽しんでもらう仕組みづくりが動き出した。NTTはサッカーJリーグで使われるさいたま市の競技場に無線LAN環境を整備し、試合中に特定の選手の追っかけ映像の配信を開始。ソフトバンクもプロ野球やバスケットボールの観戦にITを活用しており、2020年東京五輪・パラリンピックに向けて、新ビジネス創出を目指す。
無線LANを整備したのは、NTT東日本がスポンサーを務める大宮アルディージャの本拠地「NACK5スタジアム大宮」。アクセスポイントを75カ所設置し、満員(1万3000人)時の一斉アクセスでも動画を見られるようにした。
特定の選手にフォーカスした映像を見られるほか、実際の試合より5秒ほど遅れた試合中継やハイライト場面も配信。得点の瞬間を見逃したときなどに便利だ。パスの数やボール支配率などのデータもチェックできる。
担当者は「20年までに磨きをかける」とサービスを拡充していく考え。追っかけ映像で、利用者が好きな選手を選べるようにすることも検討する。