【ソウル=名村隆寛】韓国のサムスン電子は11日、発火や発煙のトラブルが相次ぐ新型スマートフォン「ギャラクシーノート7」の生産と販売を打ち切る方針を明らかにした。韓国産業通商資源省は同日、「新たな欠陥の可能性が確認された」と発表、すでに判明しているバッテリーのほかにも欠陥がある可能性が出てきた。
サムスンは11日、ノート7の利用者に対し、別の機種との交換か払い戻しで対応する方針を発表した。その上で、「ご心配をお掛けしたことを深くおわびする」と陳謝するとともに、電源を切って使用を見合わせるよう要請した。
韓国国土交通省も11日、航空機の預け入れ荷物の中にノート7を入れないよう求めた。
サムスンによると、ノート7は8月から発売が始まり、9月時点で世界で計約250万台が流通している。しかし、発売直後から発火などの報告が続き、同社は9月にノート7のリコール(回収・無償修理)を発表。交換した代替品でも同様のトラブルが発生していた。
韓国では大手通信3社が同日から、米国では10日までに4社が、ノート7の販売と交換を停止した。日本では発売されていない。