2016.9.19 05:00
カルビーが10月中旬までの期間限定で羽田空港国際線旅客ターミナルに出店している直営店(写真は一部加工されています)=東京都大田区【拡大】
■羽田空港や東京駅に店舗続々
羽田空港と東京駅に、大手の菓子メーカーや玩具メーカーなどが訪日外国人観光客(インバウンド)を主なターゲットとした店舗を相次いで開設した。中国人観光客による“爆買い”は失速したものの、観光客自体の数は引き続き高水準で推移しているためだ。日本の玄関口で商品力をアピールすることにより潜在需要を掘り起こしていく考えだ。
カルビーは羽田空港国際線旅客ターミナルに、10月中旬までの期間限定で、同社初のインバウンド特化型ショップを出店した。単なる販売拠点ではなく、訪日客のニーズを把握する役割も果たす。日本の伝統的な柄をデザインしたパッケージのスナック菓子「和じゃが」などを取り扱っている。
同社は外国人客と接する中で次の商品開発のヒントを得ている。例えば、油を一切使わず薄味で口溶けのいい「1歳からのかっぱえびせん」。国内限定商品だが、中国人から「これは素晴らしい商品。絶対に購入して帰る」という反応が相次いだ。日本の離乳食が高く評価されていることから有望視している。
中国人観光客の間で抜群の知名度を誇る同社の商品は、シリアル食品「フルグラ」。インバウンドチームの遠藤広康リーダーは「1歳からのかっぱえびせん」についても、観光客の反応を踏まえて「絶対に売れるという自信がある」と確かな手応えをつかんだ。「日本の商品は高品質とおいしさで共感を得ており、中国では内陸部がこれから発展する」(遠藤リーダー)と期待。将来的な現地展開も視野に入れる。